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Article: MEET FACTORY|織り

MEET FACTORY|織り

 
pop up dressの製品を製造する工場さんや職人さんにフォーカスした特集[MEET FACTORY]第2弾はシルクタフタの織物工場さんです。

 


Introduction

 
pop up dressが使用しているシルクタフタの生地は、染色工場と同じく山形県米沢市にある工場で織り上げています。さかのぼること約200年前、上杉家第9代藩主上杉鷹山公が今に伝わる米沢織物の礎を築きました。米沢織物は、麻を使って織られた麻織物から絹を使って織られた絹織物へと遷移し、現在では絹をはじめとして化学繊維まであらゆる種類の糸を組み合わせて手の込んだ織物へと変化してきました。「為せば成る 為さねば成らぬ 何事も成らぬは人の為さぬなりけり」とは鷹山公の有名な格言ですが、その教えを今も脈々と受け継いでいるのが米沢織物です。130年もの歴史のある工場は、細い糸で高密度に織る絹織物が得意です。 検証を重ねて培われた技術力により、ペーパータフタと呼ばれる紙のような強い張りのある生地を織り上げることができます。pop up dressが生み出す立体的な造形には、この高密度に織られた絹織物が欠かせません。

 

 

 


糸繰り

 
染色工場で染めた綛(かせ)の状態の絹糸をボビンに巻きつけます。これを「糸繰り」と呼び、1個のボビンに対し2~3綛分の糸を巻きつけます。写真が糸繰りを行って絹糸が巻かれたボビンです。昔ながらの機械を使い、空気を含ませるようにリズムよく丁寧に巻いていきます。

 

 

整経(せいけい)


織物は経糸(タテ糸)と緯糸(ヨコ糸)で織っていきます。糸繰りで絹糸を巻きつけたボビンを200個~400個ほど並べて、経糸を整経機(写真右にある道具)に通していきます。整経機から、経糸を所定の幅に約9000本の糸を均等な力でゆるまないように千巻(写真奥の丸太状のもの)に巻きとります。余談ですが、繊維業界では、「縦」と「横」という感じは使わずに「経」と「緯」の漢字を使います。一説によると、経・緯は機織りが起源でうまれた漢字だとか・・・たしかにどちらも糸へんが付いています。




整織(機織り) 


今までの工程を経て、やっと織り始めることができます。織機にセットされた経糸に、緯糸を織り込んでいきます。メンテナンスを繰り返し行った古い織機を使用し、職人さんが目と手をかけて、空気を含ませてゆっくりと織り上げていくことで、独特の風合いの生地ができあがります。米沢織物に受け継がれるのは技術だけではなく、鷹山公が築いたものづくりの精神も受け継がれています。pop up dressも、この精神性に多くの学びと刺激を受けています。